郁金ウコン
郁金(ウコン)はショウガ科ハルウコンの根です。沖縄ではウッチン、英語でターメリック、ハワイ語でオレナ、ヒンズー語ではハルディ、と様々な呼称で親しまれている植物です。陶器のような白い美しい花を咲かせます。
日本ではウコンというと秋ウコンを指すことが多いのですが、生薬としての郁金(ウコン)は春ウコンです。
春ウコン、郁金(ウコン)の根茎は、黄色の色素成分であるクルクミン、精油成分であるターメロン、シネオール、アルファークルクメン等が含まれています。
クルクミンの抗酸化作用は穏やかなのですが、クルクミンが腸管から吸収される時に、テトラヒドラクルクミンに変換され、活性酸素やフリーラジカルをつかまえるのに非常に良い働きをする、という事が、昨今明らかにされています。
日本では「肝機能を助ける!」作用がクローズアップされています。特にお酒を飲む方に、黄色い乾燥粉末や健康飲料として馴染みがあるのではないでしょうか。
生薬としての郁金(ウコン)は、活血止痛(血をめぐらせて痛みをとる)、行气解郁(気をめぐらせてうっ結をとる)、清心凉血(血熱を冷ます)、利胆退黄(熱がこもり体内に滞った淡湿による黄疸などを取る)といった作用があります。
生理痛や刺すような痛み、張ったような痛み、熱をもった精神障害、心熱による精神不安定な状態などに主に用いられます。
ただし郁金(ウコン)は体を冷やす作用があるので、冷え性の方や妊婦の方などへは注意が必要です。