冬虫夏草とうちゅうかそう

 

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「益諸虚、理百損」と古くから不老長寿・滋養強壮の食材として珍重されてきた冬虫夏草(とうちゅうかそう)は、バッカクキンカ科冬虫夏草菌の子実体と寄生主の幼虫の死体です。

冬虫夏草の名前の由来は、古来のチベットにて『冬は虫の姿、夏になると草になる菌』と伝えられていた為と云われています。チベット産の冬虫夏草はコウモリガの幼虫に寄生したものを主に指しますが、アリに寄生するアリタケや蜂に寄生するハチタケ、カメムシに寄生するカメムシタケ、蝉に寄生するセミタケなど、世界中に数百種類存在しています。

中国では、西北部の青海省産(コウモリガの幼虫に寄生する学名コルディセプス・シネンシス)が最高級品とされ赤い糸で縛られて珍重されていました。日本では昭和14年に発表された小林義雄氏の論文(昭和5年から8年間の研究論文)が最初であったと「日本植物学会百年史(日本植物学会著)」に記されています。

中国料理の「虫草(チョンツァオ)」といえば「冬虫夏草を使った料理」を意味し、代表的なものが四川料理の「虫草鴨子(チョンツァオヤーズ)」です。日本のとあるラーメンやさんに冬虫夏草をトッピングしたラーメンを出すお店もあります。薬膳料理の材料としてポピュラーな存在といえるでしょう。

冬虫夏草とうちゅうかそう

中医学では『息を吐くのは肺のちから、息を吸うのは腎のちから』と考えます。慢性の喘息、気管支炎、肺がんの方は気を吸うちからが弱くなっている為に、吐くことは出来ても吸うことが出来ないのでとても苦しい思いをしています。

生薬としての冬虫夏草は、性は温、味は甘、薬効としては補肺益腎・鎮咳化痰・強壮といった作用をもっています。喘息、気管支炎、肺がんだけでなく、現代では肝硬変、慢性腎不全や慢性腎炎、ネフローゼ症候群などにもよく活用されています。

冬虫夏草は食べてすぐ、飲んですぐ、単体だけで効果を期待できるものではありません。他の生薬との相乗効果でじわりじわりと、が期待できるものです。

寄主特異性(決まった昆虫に決まった菌だけが寄生する)や昆虫の防御機能を突破し、生態を乗っ取ってしまうその仕組みなど、まだまだわかっていないことが多い冬虫夏草、他方「天然のバイアグラ」ともいわれる強壮作用、不老長寿の妙薬、と謳われ、(乱開発や乱獲により)採取が困難になっており、人口飼育もできないので、価格が高騰する一方である冬虫夏草、これからも人々を引きつけてやまない生薬であり続けることでしょう。

霊芝胞子

 

 

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