緑茶りょくちゃ
夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みぢやないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠日本の歌百選(2007年)にも選ばれたことのある唱歌でも馴染みのある緑茶は、日本茶として親しまれているお茶です。
毎日、朝起きた時、食事のあと、ティータイム、また水分補給などに常飲されている方も多いのではないでしょうか。
緑茶は、ツバキ科ツバキ属の1m前後の常緑低木の茶の葉を加熱処理して発酵させないようにしたものをいいます。
茶は、もともと亜熱帯原産の植物で、酸性土壌を好みます。現在では中国・日本・トルコ・イラン・インドなどで多く生産されています。
茶の葉を酸化発酵させないものが緑茶、酸化発酵させたものが紅茶というのは有名ですが、その発酵程度により、緑茶(発酵なし) → 白茶(弱発酵) → 黄茶(弱発酵) → 青茶(半発酵、ウーロン茶など) → 紅茶(完全発酵) → 黒茶(後発酵、プーアール茶など)などがあります。
緑茶にはカテキン、カフェイン、テアニン、ビタミン類、β-カロテン、サポニン、フッ素、GABA(γ-アミノ酪酸)、フラボノイド、ミネラル、クロロフィルといった成分が含まれています。
カテキン
(渋味)* 血糖上昇抑制作用
* 血圧上昇抑制作用
* コレステロール上昇抑制作用
* 抗腫瘍作用
* 活性酸素消去作用
* 血小板凝集抑制作用
* 抗酸化作用
* 抗菌作用
* 消臭作用
* 抗アレルギー作用カフェイン
(苦味)* 覚醒作用
* 利尿作用
* 疲労回復テアニン
(旨味)* 神経細胞保護作用
* 血圧低下作用
* リラックス作用ビタミン類 * ビタミンC(皮膚・粘膜を補う、抗酸化作用)
* ビタミンB2(皮膚・粘膜を補う、糖質の代謝)
* 葉酸(動脈硬化予防)
* ビタミンE(抗酸化作用、老化抑制)β-カロテン * 抗酸化作用
* 抗ガン作用サポニン * 血圧低下作用
* 抗アレルギー作用フッ素 * 虫歯予防 GABA
(γ-アミノ酪酸)* 血圧低下作用 フラボノイド * 血管壁強化、口臭予防 ミネラル カリウム、カルシウム、リン、マンガンなど
* がん予防などクロロフィル * 消臭作用 こうして含有成分を見ると、抗菌作用や抗酸化作用に優れているのがよくわかります。
薬学書の古典【神農本草経(しんのうほんぞうきょう)】は、神農(農耕・医薬・商業の神様)があらゆる草木を自分で食べてその効能を記したものですが、食べた草木の毒にあたった時に緑茶を飲んで解毒した、というお話もあります。
また、ストレスや生活習慣の乱れなどにより、体内で発生する活性酸素を予防してくれる抗酸化作用も見逃せませんね。
ほっと一息、の緑茶。
お茶の栽培方法、お茶の淹れ方や利用方法によって、有効成分の含有量や摂取量が異なってきます。
美味しくいただきながら、健康ライフを目指しましょう!